雲母紙鳶 用語辞典
【う】
・憂世/浮世(うきよ)…悩みばかりで憂さの多い世、という元の意味が「どうせなら浮かれて生きよう」の願いを込められて「浮世」として使われるようになった。
・浮世絵…江戸時代に盛行した庶民的な絵画。
・歌川豊国(1769-1825)…江戸時代の浮世絵師。当時一世を風靡した東洲斎写楽よりも人気があり、門人も多数で、歌川広重が入門を希望するも満員で断られたという。…遅筆だったらしい。
【え】
・絵草紙(えぞうし)…挿し絵の入った読み物。
・江戸三座(えどさんざ)…江戸時代中期~後期、江戸町奉行所によ って歌舞伎興行を許された芝居小屋で、中村座・市村座・森田座を指す。今で言う「●ミゼラブル」を上演しているあの会社や、「●スノート」のあの会社や、「●イオンキング」のあの劇団…等の規模感をイメージして頂くのも良いかもしれません。
【お】
・大川(おおかわ)…現在の隅田川。
・厭離穢土、欣求浄土(おんりえど、ごんぐじょうど)…穢れに満ちた不浄な世界=穢土を離れ、極楽浄土を求めるという仏教用語。江戸の語源はこの「穢土」からきているという説がある。
【か】
・勝川春朗(1760-1849)…のちの葛飾北斎。江戸時代後期の浮世絵師で、代表作は「冨嶽三十六景」「北斎漫画」など。
・寛政の改革…当時の老中松平定信が行った幕政改革。天災・疫病・浅間山の大噴火・天明の大飢饉という悲劇続きで一揆や打ち壊しが全国各地で激発したが、先代の老中田沼意次は処罰の厳罰化という対応しか取らなかったため、定信の時代になってから倹約による幕府財政の再建が行われた。しかしこの改革も、経済の停滞から文化が廃れたことなどにより民衆の強い反発に遭い、賄賂や縁故採用にまみれていた田沼意次の腐敗政治とどちらがマシかということで「白河の清きに魚の住みかねて元の濁りの田沼恋しき」という狂歌が生まれた。
・看板絵…劇場正面などに掲げられる、芝居の場面などの絵。
【き】
・喜多川歌麿(1753-1806)…江戸時代の浮世絵師。それまでの美人画の主流であった全身像を脱して大首絵(おおくびえ=バストアップ)を新流行させ、大人気を博した。
・黄潰し(きつぶし)…浮世絵に使用した版画手法「地潰し(背景を一色で塗り潰すこと)」の中で背景色を黄色にしたもの。
・黄表紙(きびょうし)…江戸時代中期以降に流行した絵本のジャンルのひとつ。挿絵には多くの浮世絵師たちが参加した。
・狂歌本(きょうかぼん)…社会風刺や日常を題材に俗語や洒落をきかせて作られた滑稽な短歌=狂歌を集めた本。
・雲母刷(きらず)り…地潰しの一種。雲母を混ぜてパール塗料のようになる色を背景に塗った。材料費が高い。
【こ】
・耕書堂…蔦屋重三郎の店。現在、東京都中央区日本橋大伝馬町に跡地を示す看板が在る。
【さ】
・山東京伝(1761-1816)…江戸時代後期の浮世絵師、戯作者(小説家)。
【し】
・紙鳶(しえん)…鳶(とび=凧)のこと。本来「紙鳶」は「しえん」であり「とび」とは読まないが、本作ではこの漢字で「とび」と読ませている。
・十返舎一九(1765-1831)…江戸時代後期の戯作者、浮世絵師。蔦屋重三郎のもとで挿絵描きなどを手伝い、のちに「東海道中膝栗毛」がヒットして流行作家となる。
・洒落本(しゃれぼん)…江戸時代の遊里(遊郭)を題材に扱った文学作品。
【す】
・相撲絵…浮世絵の形態のひとつ。人気力士の土俵上での取り組み、稽古場風景、宴会風景などを描いたもの。
【つ】
・蔦屋重三郎(1750-1797)…江戸時代の版元(出版人)。現代で言うプロデューサーで、多くの作家達の本や錦絵を出版した。
【と】